「日本語音声認識の技術革新と普及に挑む「The VOICE」などIoT最先端16事例を披露-Microsoft Innovation Day 2016」

P1000957_TP_VEYE2016年4月23日、日本マイクロソフト品川本社にて「Microsoft Innovation Day イノベーション ウェーブが巻き起こる 1 日」が開催されました。学生やスタートアップによる注目のソリューション発表とともに,
ITの各分野をリードするキーマンたちによるセッションも開催され、会場はまさに「社会にインパクトを与えるような新たなイノベーションを創りだす」という主催者側の意図したとおりの熱気あふれる場となりました。

この記事では、審査員特別賞とThe BRIDGE賞の両賞を受賞した「The VOICE」を中心にその模様をお伝えします。

日本語音声認識のクラウドAIプラットフォーム「The VOICE」

審査員特別賞とThe BRIDGE賞の両賞を受賞した「The VOICE」は、産業技術総合研究所からの技術移転を受けてHmcommが開発した音声認識クラウドAIプラットフォームです。

音声認識技術は長い間地道に技術的改良が続けられてきましたが、ここにきてアップルのSiri、Amazon AlexaやGoogle Now、Microsoft Cortanaなどの音声アシスタントやコミュニケーションロボット、さらに電話予約などのビジネスの第一線でも一気にプロダクト化が進みました。

「The VOICE」はこうした広がりを見せる音声認識技術を「音声認識」「音声合成」「音声による自然言語処理」「音声合成テキスト要約」「テキスト変換」などの要素技術をクラウド上で提供します。

また要素技術の個別提供の他、独自プロダクトも提供しています。プロダクトには音声データ自動テキスト化サービス「VBox」、ロボット向け音声認識SDK「VRobot」、クラウドソーシング文字起こしサービス「VCrowd」、コンタクトセンター向け音声認識活用ソリューション「VContact」などがあります。

中でも2016年3月にリリースされた「VBox」は、動画や音声ファイルをドラッグ&ドロップするだけで自動的に音声認識してテキスト化を行うクラウド型のサービスで、音声再生中に誤認識場所を見つけて自動訂正の上保存することもできるなどの実用面の強化が高い評価を得ています。

「VBox」はすでに実用化段階であり、産業界でのますますの応用が期待

「VBox」は単純に編集して動画コンテンツに字幕をつけるというソフトウェアではありません。非構造化データである「音声」をテキスト化することが可能ですので、産業界のあらゆる分野で実用化が期待されます。

すでにその高い技術と実用性が評価され、2016年3月に三菱東京UFJ銀行の法人向けの音声認識サービス「The VOICE BUSINESS」の提供を支援しています。

その他、以下のような場面で活用されることが期待されています。

■インタビュー音声の自動書き起こし
録音した音声データを自動でテキスト化できるので、編集の時間を大幅に短縮することができます。

■会話術や行列のできる授業などの眠ったノウハウのテキスト化
トップ営業マンや優秀な教師の授業などのライブデータをテキスト化することで、貴重なノウハウをドキュメント化して資産とすることができます。

■動画編集作業の効率化
動画データ内の音声がテキスト化されることで、動画内音声からキーワード検索したりなど、作業を効率化することができます。
VBOX

【「VBox」が対応する主なファイル】
音声:MP3、WAV、iTunes Audio(.m4a、.m4b、.m4p)、Ogg、ACCなど
動画:MPEG-4(.mp4、.m4v)、Ogv、WebMなど

■ 自然な発話での音声認識を実現する音響学習技術で、らゆる声質・アクセント・スピードに対応
■「Instagram」、「フィンテック」などの新語・時事用語・流行語・芸能人名などの新語を日々言語学習
■「金利」、「赤残」などの業界・社内特有の用語・略語・フレーズにも対応、辞書カスタマイズも可能
■ディープラーニングを用いた言語学習機能で、使えば使うほど利用者の業務特性に自動的に最適化

「The VOICE」技術革新の今後について

今回発表された「The VOICE」今後ですが、音声認識・音声合成のより高度な技術的改良を目指してDeep Learning(深層学習)機能を強化することを表明しています。また産業技術総合研究所のAIセンターと連携して大量の音声データを収集し、音声認識の精度を高めるとしています。その他教育・啓蒙分野でも、Deep Learningエンジニアの育成にも積極的に取り組んでいくといいます。

Microsoft Innovation Day 2016で審査員特別賞とThe BRIDGE賞の両賞を受賞したことにより、こうした取り組みにますます弾みがつくことが期待されます。