コールセンター機能とマーケティングオートメーションツールとの親和性について

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マーケティングオートメーションとは、「メール配信」「セミナー管理」「Webアクセス履歴」「フォーム機能」「リード管理」「スコアリング」などの、マーケティングの各プロセスを自動化するための仕組みやプラットフォームのことです。具体的には見込み客のアクションを記録して、最適なコンテンツを最適なタイミングで発信します。

ところで、この「見込み客のアクションを記録して、最適なコンテンツを最適なタイミングで発信」というのは、コールセンターが顧客の問い合わせ内容に応じて、最適の回答を与えるというコールセンターのトークスクリプトに似ていると思いませんか?

そうです。実際マーケティングオートメーションツールの中には、コールセンター機能が発展して製品化されたものもあります。では、マーケティングオートメーションとはこれまでのコールセンター機能と比べて何が優れているのでしょうか?そのあたりを解説いたします。

コールセンターのトークスクリプトはマーケティングオートメーションのシナリオそっくり!

コールセンターを利用したことのある方はおわかりだと思いますが、コールセンターサービス成功の鍵は「トークスクリプト」にあると言われています。トークスクリプトとは「想定問答集」のようなもので、「お客さんがこう質問したら、こう応える」といったきめ細かい対応を事前に用意して、オペレーターが実際に電話を通じて音声で答えます。

■コールセンターのトークスクリプトの例
「もしもし、新聞に広告の載っていた保険の見直しに興味があるんですけど・・・」
「ありがとうございます。お客様は現在どういった保険にご加入されていますか?」
「えっと、がん保険と子供の学資保険と・・・」
「その中でどの部分の見直しを考えておられますか?」
「とりあえず、がん保険です。こんなに高額なの必要ないんじゃないかな・・・と思って・・・」
「承知いたしました。それでは現在ご契約しているがん保険の具体的な保証内容を教えて下さい」

===やり取り続行===

「それでは、お客様にピッタリのがん保険のパンフレットをご自宅に郵送しますので、しばらくお待ち下さい」
「ありがとう、待ってます」

といった流れです。

マーケティングオートメーションツールのシナリオ作りも基本的に、これとまったく同じです。例えば、Webの問い合わせフォームから「がん保険の見直しに興味あり」のチェックボックスにチェックを入れた見込み客をリストアップして、自社の新規がん保険の商品のダイレクトメールを送ったりすることが、マーケティングオートメーションの最初のアクションになります。

この点でコールセンターとマーケティングオートメーションでやっていることはそっくりだといえます。

マーケティングオートメーションツール導入の成否はシナリオ作りにあり!

「メール配信」「セミナー管理」「Webアクセス履歴」「フォーム機能」「リード管理」「スコアリング」の自動化、といった機能ばかりに目が行きがちなマーケティングオートメーションツールですが、その一番大切なところは、そうした機能をいかに効果的なシナリオに落としこむかにかかっています。

優秀な営業マンのセールストークを自動化することには非常に意味がありますが、ダメな営業マンのトークやや営業手法を自動化してもまったく意味がありません。大切なのは、何を自動化(オートメーション化)するのかというシナリオなのです。

こうしたシナリオ作りにおいて、コールセンターではマーケティングオートメーションツールが世に出てくるはるか以前から、「トークスクリプト」という想定問答集を作ってきました。つまりコールセンター業務とマーケティングオートメーションとは非常に親和性が高いといえます。

実際に、買収の末現在オラクルの製品群の一つとなったマーケティングオートメーションツールの草分けである、Vantiveはコールセンター機能を強化する中でマーケティングオートメーションツールへと進化した製品ですし、Vantive同様にオラクルに買収されたRightNowもコールセンターの電話など顧客との接点を適切に管理することに優れています。

【まとめ】マーケティングオートメーションのシナリオ作りの基本は顧客とのコミュニケーション

インターネットマーケティング全盛の時代にあっても、基本になるのは企業と顧客とのコミュニケーションにあります。マーケティングオートメーションツールの自動化部分にばかり目を奪われてしまうと、このコミュニケーションの持つ大切さを見落としてしまう場合もあります。

マーケティングオートメーションツール導入際しては、顧客とのコミュニケーションの構築という点で一日の長のあるコールセンター業務の流れ、トークスクリプトの作成ノウハウなどをぜひ参考にしてみることをおすすめします。