良品計画、顧客を意識したO2O事例で収益大幅回復

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良品計画が2002年に発売したお客さまとの共同開発商品
「体にフィットするソファ」は、
累計売上80億円を超える大ヒット商品になりました。

しかし、2009年2月以降、良品計画は業績が後退。
12年2月期に増収増益、13年2月期に最高益圏内へ回復するまで4年を費やしています。

良品計画は、回復に至る経緯の一つとして
O2Oという言葉がまだ浸透していなかった2006年頃から、インターネット情報や、
サービスを駆使し、お客さまの満足度を上げリアル店舗の売上を伸ばすことに取り組んでいました。

無印良品WEB事業部を率いる奥谷孝司氏はネットビジネスを担当。
「従来の小売業は、お客さまが商品を買う瞬間ばかり注視していましたが、
購買する瞬間だけでなく、買う前や、買った後のお客さまの生活時間に
少しずつ関われないだろうか」と考えたと言います。

「どうすれば店舗送客できるのか」を考えた

奥谷氏はCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の
手法の一つ、「顧客時間」に注目。
顧客が無印良品と関わる時間として「買う時間」だけに限定せず、
「買う前」「買った後」の時間も含めて捉えることが大事としました。

しかし、良品計画にはリアル店舗の会員登録制度がないため、
奥谷氏はネット会員の傾向を分析。

ネット会員326万人のうち、
2年間で1回でも買い物をしたことがある人は全体の4割に留まり、
残り6割の会員は登録しているのみで、
ネットで買い物をしていませんでした。

「良品計画は全国に約360店舗もある。
わざわざ配送料を払ってまでネットで買わないのでは。」
と奥谷氏は話します。

分析後の事例では、
ネットで買い物をしていなかった6割の会員に対して
もっとリアル店舗に足を運んでもらうように、
ネットクーポンを店舗でも利用できるようにしました。

億単位の投資が必要なレジシステムの変更を避け、
比較的低コストな、1台数十万円のクーポン発券機を
店舗に用意することによって、O2Oを実現します。

お客さまと関わる時間を増やす企業姿勢が重要

「お客さまの意見を聞く。お客さまとモノづくりをする。
個々のお客さまとコミュニケーションをとる。
そうした積極的姿勢がなければO2Oと言っても進まない」

と奥谷氏は話します。

店舗、電話、メール、ネット上でお客さまの声を取り入れる。
そして、商品・サービスに反映した事例を作る。

良品計画は、お客さまとのコミュニケーションに力を入れてきた歴史を持っています。

良品計画のO2Oと「顧客時間」解析は今も厳格かつ丁寧に取り組まれ、
その展望と効果は全世界に及びます。

そうした姿勢がO2O事例による収益大幅回復につながったと
言えるのではないでしょうか。