特定のワードをあらかじめ指定しておくことで、そのキーワードが頻出する度合や、どのタイミングで誰が発したのかなどが視覚化できるなら、あなたはどのように仕事に役立てることができるでしょうか?
twitterやSNSでどんなキーワードが多く投稿されているか、検索されているかといったトレンドの動向は、マーケティングの目線からも気になるところだと思います。
これは通話の中身に関しても共通するのではないでしょうか。
これまではアナログな音声から情報を取り出す技術が整備されていなかったこともあり、気付きを抽出することが困難でしたがこれからは、通話内容からヒントを得る取り組みは増えていくことでしょう。
「申し込みに至っているお客さんの5割が無痛治療という言葉を発しているな」
「XXXという情報番組で紹介されていたのをたまたま見て・・・」など
統計的に計測できることでセールスポイントや、訴求の仕方、広告出稿の手法にも改善のヒラメキを与えてくれるのです。
当然ですが、お客様の声や、口コミは聞く人間が違えば印象も異なります。
口調や相性によっても印象が異なり、バイアスがかかることによりばらつきが起こる可能性もあります。
その点、ロボットなら平等なスコアリング、機械的な仕分けができ相関関係や法則性を探し当てるのに優れた働きをしてくれます。
たとえば、特定のキーワードの頻出度合いによってグルーピングを行い項目ごとに比較を行う。
成約率や対応時間に開きがあれば、注目して改善ポイントを絞り込んでいく・・といった使い方もできるかもしれません。
AIが様々な気付きをもたらしてくれる前処理として、テキストに起こす作業は必須ですが、通話内容の音声データを文字起こしする技術はシンプルに作業効率を飛躍させます。
たとえば、通話内容を顧客管理システムなどに応対記録として残す作業は、地味に時間を奪われます。
思い出しながら入力する作業の途中で差し込みの対応が入ったりして集中力を阻害すると、記憶もあいまいになったりします。
テキスト化は残念ながら完ぺきではなく、一語一句間違いがないという精度には達していませんが入力作業の補助としては強力です。
「そういえばあんなことも言っていたな」
「担当に折り返させる約束していたな。」
聞き洩らしや入力漏れ、伝達ミスを水際で食い止めてくれる働きもあるのです。
結果的に顧客管理体制や担当引継ぎの精度が高まり、言ってなかった、聞いてなかったは減ることになります。
同様に、ほかの担当者に申し送りをする際にも、すべてを手打ちする必要もなくなります。
気になる個所を抜粋して手直しするだけで時短となるので、本来の業務に集中できる環境がそろいます。
コールセンターでは対応件数が増えますし、打鍵しながら会話することなく会話にも集中できます。
このように、立場や職種によって使い方は異なるものの通話内容の可視化はニーズが多様化してきています。
ライバルや競合が、会話から突破口を見出そうと考える前にぜひ新たなマーケティング手法として通話内容に眠るヒントに着目してみてはいかがでしょうか。