かつて、テレビ、ラジオ、新聞・雑誌といえば広告媒体の花形でした。
それが、時代の変遷ともに、その座はインターネットに奪われ、「ラジオ、新聞・雑誌はもう時代遅れ。」
そう、思っている人も多いようです。
若い方からすると、音楽を聴くなら好きなジャンルやセレクトを期待できる「podcast」や、音声メディア「Voicy」などもある中でわざわざ日常の中でラジオを聴くという行為そのものに馴染みがない方も多いでしょう。
しかし、ラジオは根強いファンが数多くおり、今なお支持されているメディアです。
ラジオCMは上手に付き合うことで売上を伸ばすことができたり、Web広告の予算と組み合わせることで広告予算を削減しながら同等の反響を得ることができる可能性を秘めています。
特に人気の番組には多くのリスナーが固定で定着しているので、インターネットより絞ったターゲットにピンポイントで情報を伝えることができます。
ラジオには芸能人がパーソナリティを務める番組が多くあります。
最近では、嵐の二宮和也さんがパーソナリティを務めるラジオ番組の番組終盤で結婚報告をして話題になりました。
このように、重大な発表を公の会見などで行わずラジオの中で発信するということはこれまでにも前例があります。
様々なメディアで溢れる現代において、熱心なファンにいち早く届けるというファンサービスのような計らいを感じます。
元SMAPの木村拓哉さんや星野源さんなどの人気者が、テレビではあまり語らない自分の想いや新しい情報を発信するのラジオ番組は、ファンなら釘付けです。
そんな、ラジオを活用した広告展開がが侮れないということをご存知でしょうか?
2018年には前年比99.1%とやや減少したもののそれまでの過去3年間ラジオ広告費は成長し続けていました。
「2017年 日本の広告費 マスコミ四媒体広告制作費(新聞/雑誌/ラジオ/テレビ)」では新聞広告費が前年比94.8%、雑誌広告費は前年比91.0%、テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連)も前年比99.1%と減少にある中で、ラジオ広告費は前年比100.4%と、わずかながら、プラス成長にありました。
成長の理由として、全国各地のコミュニティ放送の定着、ライブイベントとの親和性が高い利点を生かした統合的な販促キャンペーンの展開が増加していることなどがあります。
また、スマホアプリ「radiko.jp(ラジコ)」の、認知度向上、プレミアム会員数の増加が数字を支えているとみられています。
ラジコやTune In Radio(チューンインラジオ)搭載のスマートスピーカーが発売されたことも追い風となり、利用者の増加が期待されています。
ここ最近では「簡単な操作で誰でも配信できる音声プラットフォームアプリ、stand.fm」が人気になっているなどボイスメディアの揺り戻しという面白い現象が起きています。
インターネットに押されているラジオですが、テレビと違って次の特長を持っています。
・見てない人にも情報を与えられる
・CM中にチャンネルを変えられることが少ない
・放送エリアが限られているため、生活に密着した情報を伝えやすい
このようなメリットがあり、上手に活用して成果をあげている企業も少なくないのです。
大切なのは、媒体にあわせた広告展開をすることです。
大手ラジオ局の人気芸能人のラジオ番組は広告媒体としては高い価値があります。
しかし、ラジオ全盛期より広告料金は下がったとはいえ、メジャーなラジオ番組はCM料が高く、簡単に広告を打てるものではないかもしれません。
もっと安価に、もっと生活に密着した商材をアピールしたい、といった場合は、コミュニティ放送局のローカル番組が料金も手頃なのでおススメです。
コミュニティ放送局は従来の広域放送や県域放送よりエリアは狭いですが、「地域密着」「市民参加」「防災および災害時の放送」を特徴として、地域に密着して成長しています。
2019年11月時点で、全国のコミュニティ放送局は331局があります。
一例ですが、湘南鎌倉から発信するコミュニティFM局 鎌倉エフエムのタイム料金は、5分で10,000円。
米子市の商圏25万人をカバーする米子のコミュニティFM放送局 DARAZ FM 79.8MHzだと、スポットCMが1本2,000円という価格設定ですので5本打っても1万円です。
これならポケットマネー感覚で気軽に広告を打つことができますね。