間違っていませんか? テレワーク下の電話対応。
個人携帯への電話転送が、ハイコスト・ハイリスクである理由。

テレワーク 電話

突然ですが、あなたの会社では問い合わせ電話に対してどのような対応方法をとっていますか?

新型コロナウイルスの感染リスクや延長が続く緊急事態宣言を受け、現在でもテレワークを実施している企業やコールセンターは多いのではないでしょうか。

社員やコールオペレーターが在宅勤務になったことで、これまではオフィスで問題なくできていた「問い合わせ電話への対応」を考え直す必要性が出てきました。

電話対応のためだけに担当社員が出社しているケースもあれば、会社の代表番号から一人の個人端末に電話転送することで、在宅でも通常通りの電話対応をしているケースもあるかと思います。

個人端末への電話転送は、完全テレワークを実現しているという観点からは一見適切のように思えますが、これはあくまでも緊急・暫定的な対策に過ぎません。

テレワークが今後も新しい働き方として定着していく可能性を鑑みれば、個人端末への電話転送にはいくつかの問題点があります。

ここでは、個人端末への電話転送に潜む具体的な課題について考えていきたいと思います。

◆在宅社員ひとりに負担が集中する

会社の代表番号から在宅社員が所有する個人端末に転送している場合、該当回線への問い合わせ電話は社員ひとりがすべて対応することになります。

電話業務に通常業務が圧迫されてしまうと必然的にその社員が本来おこなはずだった業務に充てる作業時間は削られていしまいます。

また、電話を受けた後に起こる引継ぎやその後の対応まで行うことを考えると、負担は決して小さいものではありません。

業務中に頻繁に電話がかかってくることは、単純に作業時間を削ってしまうだけでなく、テレワーク中の社員に大きなストレスをかけたり集中力を阻害し、業務の進行に支障をきたすリスクを抱えています。

※下図はポータルサイトからの電話を社内で一元的に受けていた企業様の一例です。

◆受電漏れによる機会損失

また、代表番号への問い合わせ電話が社員ひとりの個人端末に集中してしまうことは、負担の増加のみならず会社にとっての機会損失にもなり得ます。

通話中に別の問い合わせ電話が発生すれば顧客を待たせしまったり、繋がらないということも起こります。

仮に売上につながる可能性をもった問い合わせ電話を逃してしまえば、貴重な営業機会を失うことと変わりません。

◆セキュリティ面の脆弱性

他にも、会社の電話業務を個人端末、とくに私用携帯を使って行うことは、セキュリティの観点からみて理想的なものではありません。

近年は、私用端末を業務で利用する BYOD(Bring Your Own Device)がトレンドになりつつありますが、会社支給の端末と比べてセキュリティ的に脆弱な私用端末には紛失や盗聴にといった情報流出のリスクがあります。

さらに、個人端末は会社側で利用状況を確認することが難しいため、通話内容や通話履歴を管理することができなくなってしまいます。

『社内の誰が、どの問い合わせに、どう対応したのか』という情報を参照できないだけでなく、『在宅勤務下で社員がサボっていないか』といった不要な疑念を生んでしまいまいかねません。

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ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。