固定電話の保有率はスマートフォンの普及により長期的には減少傾向にあります。企業においてもFAXの利用頻度は以前に比べて減っており、広告施策の中心はリスティング広告、SNS広告、動画広告などオンラインへと大きくシフトしました。
しかしその一方で、今なおFAXを活用したプロモーションを継続している企業も一定数存在します。
なぜFAX機器の利用が減る中でも、FAX広告を使い続ける企業があるのでしょうか。メールやWeb広告とは異なる販促効果がFAXにはあるのでしょうか。
ここでは、企業がFAXを活用する理由と、現代における効果測定の考え方をご紹介します。
目次
インターネットは生活インフラとなり、ビジネスにおいても不可欠な存在です。販促・集客の分野では、新聞・テレビ・雑誌といった従来型のオフライン施策から、Web広告やSNS広告への移行が進みました。
しかし近年は、オンライン広告の競争激化や広告費の高騰、Cookie規制やプライバシー保護の強化といった環境変化を背景に、オフライン施策を再評価する動きも見られます。
周囲の企業がオンラインに集中している今、FAXや郵送DMは「逆に目立つ」手法となり得ます。
受信枚数自体が減っている環境では、1枚あたりの注目度が相対的に高まるケースもあるのです。
また、ITツールに不慣れな高齢層や、建設業・医療機関・士業などFAX文化が根強く残る業界に対しては、依然として有効な接点となります。オンライン施策だけではリーチしきれない層への補完チャネルとして、オフライン施策は機能します。
FAX広告の課題は「効果測定の難しさ」にあります。
効果は、商材・ターゲット・業種・エリア・曜日・時間帯など様々な要素に左右されます。さらに流入経路は、
・直接の電話
・FAXでの返信
・来店
・検索エンジン経由のWeb訪問
など複数に分かれます。
FAX送信後に契約や販売へつながったかを正確に可視化し、損益分岐を把握することは簡単ではありません。
正しく評価するためには、来店・電話・FAX・Webといった複数チャネルを横断的に計測する必要があります。
ここにオフライン施策特有の難しさがあります。

FAX広告は「B to B」に適していると言われることが多い媒体です。
一方で「B to C」では敬遠されがちという側面もあります。
たしかに、一般家庭に一方的に送られる無関係な広告はトラブルの原因になり得ます。しかし、すべてのB to Cが不向きというわけではありません。
例えば、
など、高齢層や地域住民を主な対象とする商材では、FAXが有効に機能するケースもあります。
また、TVCMや新聞広告のような高額な媒体と比較すると、FAXは比較的低コストで実施可能です。事業規模がそれほど大きくない企業にとっては、リスクを抑えた広告手段のひとつとなります。
地域特性や年齢構成を分析し、エリアを絞って配信することで、無駄を抑えた施策設計も可能です。
ポスティングチラシも、ユーザーの手元に直接届けられる広告媒体です。
目に触れる可能性が高い点はFAX DMと共通しています。
しかし、ポストに入る紙媒体は他の広告とまとめて廃棄されるケースも少なくありません。FAXも同様のデメリットはありますが、同一時間帯に一斉配信する企業が限られているため、受信時の注目度は比較的高いといえる場合があります。
一般的にFAX DMのレスポンス率は0.1%~0.3%程度とされ、1,000件で1~3件の反響が目安です。
決して高い数字ではありませんが、送信コストを抑え、ターゲットを精査すれば十分に採算が合うケースもあります。
特にB to B向けでは、価格やサービス内容を一覧で提示でき、その場で比較検討してもらえる媒体として一定の強みがあります。
スマートフォンが普及し、情報収集の主戦場がオンラインであることは間違いありません。しかし、オンライン広告は競争が激しく、クリック単価や獲得単価は年々上昇傾向にあります。
だからこそ、
を見極め、「どの手法が最も気づいてもらいやすいか」を考える必要があります。
オフライン施策が適していると感じたら、必ず効果を測定し、仮説を検証してください。
広告を最大限活かすためには、感覚ではなくデータに基づいた最適化が欠かせません。
予算配分を最適化するには、オンライン・オフラインを横断して正しく評価できる仕組みが必要です。
FAX広告やチラシ、Web広告、SNS広告など、媒体ごとに専用の電話番号を設定し、どの施策から何件の問い合わせが発生したかを可視化できるのが「コールトラッカー」です。
日時・時間帯・エリア単位での分析も可能なため、オフライン施策の成果もデータで把握できます。
感覚や印象ではなく、数値に基づいて予算配分を最適化したい企業にとって、心強いパートナーとなるでしょう。

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