アクセスするたびに電話番号が違う。これってもしかして怪しいサイト?

異なる電話番号が表示される

◆「測定したい対象がなにか」によって運用は異なる

中古車の購入を考えているお客さんが、比較しやすいよういろんな中古車販売店を紹介しているポータルサイトでの運用例をあげてみましょう。

1000店舗ある中古車販売店、すべてに番号を割り当てて電話の発生を測定したいけれど番号は500個しかない。

そんな時、限りある番号に再利用のルールを持たせて運用するという使い方ができます。

この運用ではコールがいつ、何件、どの番号からかかってきたかなどを知ることができます。

中古車販売店の店舗数よりも少ない番号数で測定を行うことで、結果的にコストを抑えたまま目的を果たせます。

番号を再利用して表示させるので、見るたびに電話番号が違うということが起きえます。

これよりもさらに細かい測定をしたい場合はどうするのでしょうか。

多く問い合わせをいただくのが「どの広告、どのキャンペーンを見た人からかかってきたか」その内訳を知りたいというニーズです。

例えば、でんとら不動産ではAとBの2種類のweb広告に出稿しているとしましょう。

Aの広告を見たユーザーがランディングしてきたときは0120-AAAを表示しましょう。

Bの広告を見たユーザーがランディングしてきたときは0120-BBBを表示しましょう。

というようなルールに則りサイト内で表示を切り替えることで広告別の反響を切り分けることが可能になります。

実は、先にご紹介した広告ごとの測定よりも、さらに詳細な測定が行えるところにコールトラッキングの奥深さや面白みがあります。

株式会社コムスクエアの特許技術には「動的発番」というなかなか聞きなれない特殊な技術があります。

「動的発番」ではユーザー単位での測定を行うことができ、様々な情報と紐づけることが可能になります。

「動的発番」は外部のサービスからの「番号を発行してください」というリクエストに対して、コールトラッキングサーバーから毎回異なる番号を払い出す仕組みを指します。

「動的発番」のリクエスト時にはキーとなる情報(=どんな単位で番号を払い出すのか)をコールトラッキングサーバーで受け取ってから番号をお返しするので確実に紐づけが行われるという特徴を持っています。

この仕組みこそが測定を正確に行える強みと言えます。

例えばキー情報が、「CookieID」だった時には、web上での動作と紐づけることが可能となります。

つまり電話をかけた時点でトラッキングが途絶えてしまうことがないようにオフライン(電話)とオンライン(web)を横断して、コンバージョンを追い続けることができるのです。

動的発番との相性で威力を発揮する使い方

電話番号のリサイクル


動的発番のリクエストで渡せるキーに仕込む情報次第で、さまざまな外部ツールとの連携を可能にできます。

例えば求人サイトなどでは、毎週膨大な数の求人情報が更新されます。

よく見るとこれらの求人一つ一つを管理するためにIDなどのナンバリングが振られています。

仮に管理するIDを「ジョブID」としましょう。

この「ジョブID」をキーとして、入稿システムからリクエストを送ることで求人案件のひとつひとつに番号を割り振るような作業も自動化できます。

そして割り振られた番号が、「いつまで転送を行い続けるのか」という寿命を定めることもできるのです。

寿命の切れた番号は、一定期間休みを与えられ発番の列で順番待ちをすることになります。

この応用は、アフィリエイトや、アナリティクスツールでも役立てられています。

◆まとめ

このように、表示される電話番号の表示する度に変化する場合はなにかをトラッキングする目的でサイトに実装されていると考えてよいでしょう。

応用のきくユニークな仕組みですので、「こんな情報を測定したい」などのアイディアをぜひお聞かせください。

でんとらでの実験企画でとりあげてみたいと思います。

Loading

Writer
ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。