ただ、この自動入札機能はすべての広告主にとって理想的なものとは言えません。
自動入札機能を活用してCVの発生傾向を学習させるには、十分な量のCV発生が必要となるからです。
発生したCVから傾向やパターンを導きだし教師データとして扱うことで、近しい行動のユーザーに対してアプローチができます。
数件しかないCV履歴は客観的な傾向を掴むためのソースとしては心もとないですし、日々変わりゆく消費傾向とともにCV発生傾向も変化するため、継続的に一定数のCVを発生させ教師データとしてGoogle広告にインプットすることが不可欠なのです。
業種や取り扱う商材、市場競争の程度によっては、常に一定数のオンラインCVを確保できない企業もあるでしょう。
このような、いわゆる『少CV数の広告主』にとっては、いかにしてCV数を確保するかが最適なターゲティングを実現する上で課題となっています。
では、少CV数の広告主はどうすればいいか。
具体的な解決策のひとつとして挙げられるのは、オフラインCVの活用ではないでしょうか。
Web上で情報収集をしたからといって、すべてのネットユーザーがそのままWeb上から購入手続きをしたり資料請求・問い合わせをするわけではありません。
CV総数の内訳を検証してみれば、インターネット上の広告を見て自社の商品やサービスに興味をもち、後に電話で問い合わせをしたというようなケースも存在するはずです。
最終的な問い合わせ手段は電話であっても、オンライン広告を起点としたCVであることには変わりありません。
このような入口と出口の一致しないコンバージョンを自動入札の教師データとして活用することで、ターゲティング最適化の基盤とすることが可能です。
オフラインからオンラインへのデータインポート手段としては、コールトラッキングツールが有力な選択肢となります。
コールトラッキングツールを使うことで、各広告に固有の電話番号を割り当てておき、電話CVが発生したら自動でGoogleアナリティクスに反映させることができます。
電話で発生したCVを取り込む方法は、他にもいくつかありますが「実際の通話に至ったかどうか」や「間違い電話」の判別が難しく正確なトラッキングという意味で不安が残ります。
問い合わせ手段にかかわらずオンライン広告の効果測定を抜け漏れなく実施することができれば、サードパーティCookieが廃止されてもこれまでのような高精度のターゲティングを継続していくことができるのです。
個人情報保護の気運が高まり脱Cookieが進むこれからの広告運用について安定したCVの獲得が課題となってる企業担当者のみなさま。
ぜひ一度オフラインCVのトラッキングに目を向けてみませんか?