コールトラッキング(Calltracking)とは、電話のアクセス解析のことをいい、主にWebフォーム経由と電話に分かれる問合せ手段の内、電話のコンバージョン測定を行うことを指します。
あまり知られていないことも多いですが、電話のコンバージョンも専用のツールを使うことで、いつ、だれが、どこに、何秒、何回電話したか、その流入経路ごとに測定が可能になります。
リスティング広告、ディスプレイ広告、記事広告、SNS、自然検索などのほか、MAなどによるメール配信といったオンラインのプロモーション施策をその流入経路ごとに測定することができるのです。
また、テレビ、ラジオ、新聞、チラシ、フリーペーパーなど、これまで測定が難しかったオフラインのプロモーション施策でも、それぞれ専用の電話番号を使うことで、媒体別の効果測定ができます。
例えば、今月はリスティング広告から50件、自然検索から30件、テレビから100件、ラジオから20件の電話問合せが発生した、という様にオンラインとオフライン両方の効果測定で、横断的な評価が可能になります。
もちろん課題もあり、クロスマーケティング施策を実施されている場合には評価がはっきりしなくなってしまうケースもあります。
例えば、テレビやラジオといったオフライン広告でブランディングを行い、Web検索へ誘導。遷移先からコンバージョンをさせる様なケースです。
その場合は、そのコンバージョンがテレビに起因するのか、ラジオによる効果だったのか、はたまたオンライン施策だけによってもたらされた効果だったのかは不明になります。
これはオフラインのブランディング施策を行っている企業の大きな課題です。
とはいえ、最終タッチポイントからの電話コンバージョンをデジタルデータとして自動集計し、評価できるツールが無ければブランディングの効果も正確に測れません。
まずはしっかりデータを取得し、評価していくことが大事です。
施策前後の問合せの差分で「大よその効果を測る」のが現在のブランディング施策の評価手法となります。
インターネットの普及により、各企業は全国各地・国内外問わず様々な手段で利益を得る事が可能となっています。
Webの効果測定は専門的なツールが発達し、測定・検証・改善までを一貫して行うことができます。
しかし、電話の場合は、どこから流入してどのページを閲覧し、何件かかってきたかを把握する手段がありませんでした。
ところが、日本では2005年より電話の効果測定システムの提供が開始され、電話の反響を正確に把握する技術が登場しました。
当初は「ペイパーコール」という電話のアフィリエイトサービスとして活用され、現在は「コールトラッカー」と名称変更とバージョンアップが行われています。
コールトラッカーは、電話の効果測定を行うだけでなく、営業時間外や回線混雑により取りこぼす可能性があった顧客を逃さず、売上アップを実現する効果も兼ね備えています。
また、コールトラッキングシステムをCRMシステム等と連携することで、電話の受発信に対してお客様のお名前・住所・過去の通話内容の履歴などをオペレーターのモニターに表示させることもできます。
コールトラッキングを使うことにより、オペレーターの対応力アップと効率化を図る事が出来るのです。
今日では、CRMのみならず、入稿システムやマーケティングツールなど外部ツールとの連携を行えるような、柔軟な拡張性もサービスの選定基準になってきています。
インターネットの普及が進む現在においても、お客様はウェブ検索をして広告やHPを確認した後に、電話で問い合わせをする割合が43%を占めていると言われます。
そのため、コールトラッキングにより、電話での問い合わせをきちんと測定し、改善ポイントを把握する必要があるのです。
そして改善を進めた後は実際にどう変わったか、ビフォーアフターの数値を確認することができます。
このように、コールトラッキングシステムを導入することで、効率的なマーケティングや広告費の最適化だけではなく、業務改善や顧客対応アップを行うことが可能になるのです。