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2022年11月にリリースされて以来、世界中で話題沸騰中のAIチャットロボット「ChatGPT」。
たった5日間で100万人ユーザーを突破し、23年2月には1億人ユーザーを突破するなど
大きな話題を集めています。
大手企業でも試験的に「ChatGPT」が使われるなど、これからの社会企業活動を大きく変革する可能性がある技術として期待される一方、雇用や教育の面で懸念する声も上がっています。
そんな「ChatGPT」ですが、何がすごいの?、実際何ができるの?、そして利用を懸念する声まで文系インターン生が分かりやすく解説していきたいと思います。
ちなみに筆者は、1か月前にIT企業でインターンを始めたばかりのIT初心者です。
この記事を書くまで、「ChatGPTという言葉は聞いたことあるけど、内容は一切知らない・・・」という状況でした。そんな超文系学生が今回記事を書くにあたり、実際chatGPTを使ってみました!色々試してみた結果を踏まえて、分かりやすく解説していきます。
ChatGPT1を一言でいうと、「AI技術を活用した対話型のチャットサービス」です。高度なAI技術により、まるで人間が話しているかのような自然な会話ができることが特徴です。
回答精度の高さや回答の正確さに加え、従来のAI技術ではできなかった人間の頭でしか考えられない答えまでも導き出します。
ChatGPTは、アメリカの著名な起業家兼投資家であるサム・アルトマン氏や、テスラの最高責任者であるイーロン・マスク氏などの協力により、2015年に設立されたAI研究所であるOpenAI によって開発されました。
先ほどChatGPTはリリースされてから5日間でユーザー100万人を突破と書きましたが、これは他の主要SNSサービスと比べると圧倒的な注目度であることが分かります。
1億人ユーザー獲得をするまでにfacebookは4年半、Instagramは2年半、TikTokは9か月かかったのに対し、ChatGPTはわずか2か月間で達成しました。ここからChatGPTが異次元のスピードで社会に普及していることが分かります。
では、なぜここまでChatGPTが注目を集めているのでしょう?
ChatGPTができることについて
・人間のような自然な会話
・表計算ソフトの関数やプログラミング言語の記述
・企画書や脚本、小説を書くこと
この3つに分けて紹介していきます。
絶対に抑えてほしい大きな特徴は、文章での検索ができるようになったことです。これまではキーワードをいくつか並べて検索していましたが、文章で検索できることでとても便利になりました。ChatGPTは膨大な量のデータを勉強しており、更に会話をしていくと自分で学習してくれるので高精度のパーソナライズされた検索まで可能になっています。
ChatGPTはまるで人間を相手にしているような自然な会話文を生成することができます。
以下は実際に私が使ってみた例です。私は関西人なので、まず思いついたのはAIとのお笑い対決でした(笑)
このように、流暢な日本語で答えてくれます。2つ目の質問を投げかけると、文脈から前回の会話の続きであることを読み取って話してくれます。今回だと、ダジャレ対決のルールをしっかり覚えてくれています。冒頭に毎回情報を記載しなくても推測してくれるので手間が省けます。しかし、ダジャレが面白いかどうかはノーコメントです。
お互いのダジャレを披露した後、勝敗を決めました。お笑いのセンスを分析されることはなく、勝敗は決めてくれませんでした。また、どちらが好きかという質問にも「人工知能であるため、個別の感情や好みを持つことはない」と回答されました。しかし、どの質問にも丁寧に答えてくれ、人間のような温かみが感じられました。
ちなみに、ChatGPTは、アメリカで開発されたものなので基本的には英語ですが、日本語で質問すると日本語で答えてくれます。
ChatGPTは会話だけでなく、Excel・スプレッドシートでの関数やプログラミング・コーディングにも対応しています。
こちらはExcelの例です。
このように、日付変更の関数を教えてというと、数式を示してくれます。これなら、Excelの使い方に慣れていない人でも簡単に使いこなすことができます。
プログラミングについても、コードを作成してくれるため時間短縮に繋がります。
しかし、コードの正確性は保証できないので注意が必要です。(そのまま使用するとエラーが発生する可能性もあるのでお気を付けください。)
従来のAI技術ではできなかった創造的な部分もできます。ネット上から手に入れた膨大な情報を組み合わせることによって作り出しています。
こちらは小説の例です。
このように、ある程度起承転結のあるストーリーを生成してくれます。また、2回同じ質問をしても同じ小説の内容は返ってきませんでした。誰かと被ることはあまりなさそうです。
例を踏まえてChatGPTを使うメリットは・・・
・作業の時間短縮
・情報収集ができる
・悩みや質問に答えてくれる
しかも、ChatGPTは無料で使えます!(一部有料サービス)
・必ずしも正解ではない
・専門性の高い問題には答えられない
・考える力が低下する可能性がある
3つ目の可能性については現在恐れられている部分でもあります。幼いころからAIに頼りすぎると人間が自分の頭で考えることができなくなるという意見もあります。しかし、本当にこれはデメリットなのかもう少し詳しく取り扱いたいと思います。
ChatGPTを教育現場に取り入れることをヨーロッパ―では禁止されたり、国内の大学でも注意喚起が出されています。その主な理由は、思考力が低下するからです。
しかし、実際にChatGPTを使ってみて私はそう思いませんでした。
ChatGPTを実際に使ってみて1番に思ったことは、完璧ではないということです。ChatGPTは、質問にとても丁寧に答えてくれるため、情報収集を効率的に行うことができます。しかし、それだけでは不十分であり、その解答を踏まえて自分自身で考え、自分だけのオリジナルな回答を探すことが必要です。ChatGPTを使うことで、思考力が低下するのではなく、学ぶべきポイントが変わるだけだと思いました。大学のテストがセンター試験から共通テストに変わった様に、ただ答えを導き出すだけではなく、更に深く考えられるかの思考力や創造力がこれからの時代では試されるのではないでしょうか?
ChatGPTを使うことでビジネスに大きな革命をもたらします。では、主にどのような業務で使うことができるのでしょうか?
1 文章を考える
ChatGPTでは、書いてほしい文章の条件を記入すると希望に沿った文章を考えてくれます。例えば、ホームページに載せる300文字程度の文章を考えなければならない時、企業のキャッチコピーを考えなければならない時、スピーチの内容など様々な場面で活用できます。
でんわにまつわるエトセトラ
2 営業活動の支援
文章を考える事と似ていますが、定型文を作ることも可能です。
例えば、営業職において訪問後のお礼メールを送る時の文面や、ダイレクトメールの文面を考えてくれます。この場合も、自分の立場や業種をChatGPTに入力するだけで後は考えてくれます。
3 プログラムの作成
ChatGPTでは、関数やプログラミングを扱うことができるのでプログラム経験がなくても簡単に情報処理ができます。例えば、アンケート結果をまとめる時に自由記述欄の内容を読み解くのに時間がかかってしまう事があると思います。その内容を自動的に評価してくれるようにプログラムを書く指示を出すこともできます。数秒でプログラムのコードの下書きができるので時間短縮に繋がります。
4 誤字脱字のチェック
ChatGPTには校閲機能もあります。自分では気づかない誤字脱字ミスの改善や毎回のダブルチェックの手間を省けます。書いた文章を書き込み、「誤字脱字はありますか?」と一言書き込むだけでChatGPTが間違いを探してくれます。
5 企画書の作成
企画書や小説などこれまでのAI技術ではできなかった創造的なことも可能です。アイデアが浮かばない時に過去にあった企画やChatGPTの意見を聞いてみてもいいかもしれません。
このように、ChatGPTを使うことで業務を効率的に行うことができるようになります。
AIが人の仕事を奪うのでは?という議論もされていますが、AIにできる作業はAIに任せて、人間は人間にしかできない仕事をすることで、社会がより良く変化していくのではないでしょうか?
今回の記事では、ChatGPTとは何か?や活用方法について解説しました。私も実際使ってみましたが、ChatGPTは想像以上に人間味のあるAIでした。今回紹介した活用方法以外にも私たちの考え次第で様々な方法・場面でこれからの社会に貢献していくと思います。日本国内に限定して考えると、少子高齢化、人口減少、人手不足を解決する新たな手段にもなり得ると思います。
この記事を読んでくださった方にChatGPTのすごさが伝わっていれば幸いです。
次回は「音声データ × ChatGPT」についてご紹介します。