フードデリバリーのオペレーションは飲食店に馴染んでいるか?

fooddeli

新型コロナの感染拡大。

環境の変化に適用しようと、あらゆるサービスで業態変更や、生き残りをかけた集中と選択が見られました。

コロナによって生活パターンや購買行動にも大きな変化が生じ、飛躍したサービスもあれば需要そのものが極端に減ってしまったサービスもあります。

事業者数も多く、影響を受けた業種のひとつ「飲食店」では売り上げの作り方そのものが一変しました。

いままでは来店してもらうために、グルメサイトやSNSを活用していたお店も客足減少の現実の前に、なんとかしなくてはならない!と新たな取り組みに乗り出しました。

これまでコロナ自粛期間中に、はじめてフードデリバリーサービスを利用したという方も多いのではないでしょうか?

UberEatsや出前館は先行してデリバリー事業をけん引してきましたが、差別化要素を打ち出しながら新規参入したサービスも存在感を増してきています。

オペレーションの変化を面倒に感じる店舗や、安くない手数料設定に懐疑的な店舗からは導入を敬遠されている節もありました。

しかし今ではデリバリーなしでは店舗運営やっていけないと考える事業者もいるようです。

以前、「飲食業の予約対応オペレーションは複雑化している」といったテーマを取り上げましたがデリバリーサービスを導入したお店のオペレーションにはどのような変化が起きているのでしょうか。記事のリンク

◆予約処理の裏側

グルメサイトの予約処理は、侮れない作業です。

お客様からの問い合わせに気づかず機会損失が生まれたり、予約台帳のキャンセル処理を忘れたためにWブッキングが生まれたりするなどの事故が起こります。
あわせて読みたい「複雑化するグルメサービスからの予約。お店側の負担と苦悩」

グルメサイトごとに処理の仕方やルールが異なるため、現場に負荷が大きいサービスはそれだけで導入を見送るマイナス材料にもなります。

しかし、普段から予約処理に苦しめられている飲食店にデリバリーのオペレーションが加わるとさらに大変なのではないか?と想像してしまいますね。

デリバリーサービスの多くは、予約が発生したことをアプリ経由で通知します。

通知を受けオーダーを処理する時、お店のスタッフはタブレットで操作します。

皆さんのスマホやタブレットには複数のアプリがひしめいていると思いますがデリバリーサービスの処理を行うタブレットはサービス1に対してタブレット1台となっています。

つまり、出前館、UberEats、Chompy(チョンピー)、3つのサービスをタブレットで処理するには最低でもタブレットを3台用意しなくてはなりません。

なぜこのような不便が起こっているかというと、常にアプリをアクティブに保っていなければ注文の通知が受けられないためです。

これは導入する店舗にとって優しくない仕様で、導入のために複数台のタブレットを中古で買い集めたというオーナーも珍しくないようです。

「タブレットを事前に用意す面倒がなければ、導入をもっと前向きに考えたのに・・・」

そう考えて二の足を踏んだオーナー様も少なからずいたでしょう。

慎重なオーナーや店舗をよそに、これからさらにデリバリーへ参入してくる事業者は増えると目されています。

食品産業新聞の記事によると、日本ではわずか3%にとどまっているデリバリー比率は韓国だと、約10%、中国やイギリスは8%となっており伸びしろが期待できそうです。

コロナや高齢化といった背景の中で、さらに中食や内食の需要は高まる可能性を秘めています。

続きを読む<◆乱立するデリバリーサービス、後発サービスの差別化 >

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ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。