

飲食店選びのサービスは「食べログ」や「ぐるなび」、「ホットペッパーグルメ」など一度は聞いたことのあるようなグルメサイトをはじめ実名口コミでお店を紹介する「Retty」、料理人にフォーカスした「ヒトサラ」、高級嗜好の「一休.com」など数えきれないほど多く存在します。
それぞれに、面白みがあり需要もあるのですがサービスが増えれば増えるほど、お店にとっては予約が入ってくるルートが増え、オペレーションが複雑化してくるという副作用があります。
もちろん、お店を様々な目線で紹介してくれてお客さんが増えることは喜ばしいことではあるのですが「予約を処理する」ことが負担になることは新たなトラブルの引き金にもなります。
また、お店によって差はあるものの飲食店にとって来店の多くが当日予約やウォークイン(予約をしていない飛び込み客)という事実があります。
そのため、飲食店は空席を用意してお客さんを受け入れられる状態にしておく工夫も求められます。
ネットからの予約を受け付けているお店にしても、オンライン予約は前日までの対応としているお店が多く、そういったお店への直前の予約は電話で行う必要がでてきます。
・電話とネット予約に対応している店舗は62.4%
・電話予約のみ対応している店舗が32.6%
・予約を受けていないという店舗は5%という結果が出ています。
しかしながら、飲食店側も無駄のない人員配置を考えてシフト調整するので常に電話に出られるというわけではなく、オンライン予約との上手な付き合い方を模索しています。
デジタル予約台帳は「トレタ」や「エビカ」、「TableCheck」などが有名ですが、グルメサイト側が提供している「ぐるなび台帳」や、「レストランボード」、「RESTY」なども広がりを見せています。
主要なグルメサイトからのWeb予約が予約台帳に自動でインポートされるような連携を各社目指していますが増え続けるグルメサービスすべてと連携していくのは現実的ではありません。
また、電話の予約内容をネット予約のように自動で取り込むのは技術的な難易度が高く、現時点では手動で行うのが一般的とされています。
この振り分けを感覚でやっていると、ダブルブッキング(予約の入っているテーブルに案内してしまう状態)や、オーバーブッキング(空席がないのに予約を受け付けてしまう状態)が起こり「お客さんに不快な思いを強いてしまいます。
例えば、4人用テーブルが12組、最大48人を収容できる飲食店でグルメサイトAとグルメサイトBを利用していたとしましょう。
2つのグルメサイトには19時以降、4人掛けのテーブルを2つずつ割り当てています。
この場合、ウォークインの来店が立て続けにあり9組のテーブルが埋まってしまいました。
飲食店側はグルメサイトに割り当てていたテーブルを切り崩して案内しました。
この時、グルメサイトA,Bでは合計4つのテーブルで予約を受け付けいる状態になっていますが実際案内できるのは3つのテーブルです。
このような状況に陥らないように、タイムラグなしに在庫状況をグルメサイト上に反映させる仕組みが必要なのですが全自動で処理できるサービスは今のところ出てきていません。
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