今回のでんとらでは統計やデータサイエンスに詳しい斎藤先生をお招きしてお話を伺います。
「でんわにまつわる統計のはなし」として不定期でさまざまな業界の電話事情について紹介していきます。
では早速お願いいたします。
目次
突然ですが、「応答率」という言葉をご存知でしょうか?
「応答率」とは電話のつながりやすさを表す指標で、「全部の着信のうち、何件電話を取ることができたかの率」のことです。
・・・少しわかりにくいですね。例を挙げましょう。
ある日、お店の電話に10件着信があったとします。9件は電話に出ることができましたが、そのうち1件は手が離せず、呼び出し音が鳴っている最中に切れてしまいました。
この1日の応答率は90%になります。
どうでしょう?イメージが湧いたでしょうか?
電話に出れば出るほど、応答率は上がります。
したがって、「応答率が高いほうが電話がつながりやすい」ということになるわけです。
あなたが、とある商品のプロモーションを担当することになったとしましょう。
その商品の注文を受け付ける電話窓口を設け、その番号をWebサイトやチラシに掲載します。
電話がかかってくるようになったとき、応答率はどれくらいでしょうか?
データを一つご紹介します。
このデータは、日本国内の様々なメディアに掲載された番号にかけられた電話の数を合算し、その結果の比率を集計したものです。(※1)
「応答」となっているものの全体に占める比率が「応答率」になります。
これを見ると、大体80%前後の応答率になっていますね。
コールがどれくらいかかってくるのか、回線がどれくらいあるのか、スタッフが何人で対応しているのかなど環境によってバラツキはありますが、おおよそ電話の8割程度は繋がることが多いということです。
集客力の高い大規模なメディアになればなるほど、だんだんバラツキがなくなり、応答率8割強に収束する、という面白いデータもあります。
大規模なメディア=電話番号がたくさん掲載されており、たくさん電話が鳴るサイトとイメージいただけると理解しやすいかもしれません。