どんな企業でもサービスを維持するための様々な機器や設備があり、そのための費用が存在します。
「コストの大半が人件費」というような業種でも、FAX・コピー機、電話回線、インターネット回線などの費用はかかっているでしょう。
携帯電話やITサービスもそうですが品質は進化し続けますし、一方で設置した設備は劣化していきます。
インターネット回線と比べて歴史が長い「電話関連サービス」の場合は、サービス維持のための設備が多岐にわたり複雑になっています。
今回はこうした主にネットワーク関連の設備コスト最適化を担っている担当のお話です。
もともとは不要設備を撤廃し不要なコストの流出をなくすために社内の電話設備の詳細を把握し始めましたが、ネットワークは数えきれないシステムと連携しています。
そのため副作用なども見越した判断をしていかなくてはなりません。
設備コストを削減するためには、まず現在社内でどのような設備にどれだけのコストをかけているかを全て洗い出して可視化する必要がありますが、この時点で出鼻を挫かれました。
というのも該当部署では「通信会社などからどのような請求項目で請求がきているか把握していない」一方で経理側は「ひとつひとつの支払い項目について細かい内容を把握しているわけではない」ため、それらを機械的に突合することができなかったからです。
関係者に確認し、聞いた内容の金額や設備仕様の開始時期などから経理の支払い伝票の「これかな」というものと付け合わせ、それをひとつづつ積み上げていく気の遠くなる作業です。
一方、「財務的にこのサービスにこれくらい使っているはず」という大枠の全体像からも逆算して、金額的に大きなずれがないことが認められれば突合完了と見なしていました。
大変な作業であることは間違いありませんが、副産物というべきかこの作業の中でコストカットのポイントに気が付いた部分もありました。