携帯電話が当たり前の世の中になり、離れている相手と会話ができる。
いまさら感動を覚えることもなくなりましたが、電話の発明は当時の人々にとってまさに革命的な大発明で、今のトレンドワードを引き合いに出すならばまさにDXそのものだったのではないでしょうか。
さて、時代は令和。
AIは人々の生活を豊かにする一方で、いずれ多くの労働者の活躍の場を奪うといった不安を煽るような特集は雑誌などでも見かけます。
技術の進化に伴い、消えゆく職業が出てくるのは仕方のないことです。
AIも人間も、時代に適応し生き残っていかなくてはなりません。
かつて活躍していましたが見かけなくなった職業のひとつに電話交換手があります。
電話交換手とは、発信者と受信者が会話するためにはなくてはならない職業でした。
初期の電話には、番号を入力するボタンに代わるものがなく受話器を持ち上げることで電源が入ります。
すると電話局に直接、電話がつながる仕組みで、それを受けた電話口の交換手がケーブルをつなぐことで回線を接続、会話が実現したのです。
カステラで有名な文明堂のTVコマーシャルでもこんなフレーズがあります。
「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂〜」
これは文明堂の加入者番号が0002番だったことから電話帳の裏に載せていたキャッチフレーズに由来して生まれたキャッチフレーズのようです。
となりのトトロで病院からの知らせを受けたさつきがお父さんに電話をかけるシーンがありますが、この時登場する「デルビル電話機」はまさに電話交換手が手動で二者間の接続を行う作業を行っていました。
当時の図は非常に簡素に感じられますが、電話がスマートフォンまで進化した今日でさえも快適な通話の裏で「電話交換」は行われています。
それが、手動だったか、自動なのかの違いです。