顧客情報のないユーザーとの商談を優位に進めるには?アンノウンカスタマーへ行えるアプローチ

アンノウンマーケティング

企業やお店にひたすら電話をかけ続ける「テレアポ業務」を経験したことのあるビジネスマンならその過酷さはあまり思い出したくないかもしれません。

メールやチャットツールも普及した現代では、アポイントはおろか面識もない人物からの電話を簡単に担当者につないでくれることはそうそうなくなってしまいました。

企業側も、研修で約束のない電話は取り次がないよう教育されていたりするので、冷たく断られてしまうことはしょっちゅうです。自分が逆の立場を想像してみてください。

いきなり知らない人からの電話を回されてもあまり歓迎できませんし、余計な情報を与えまいと身構えてしまいますよね。

このように、正面から突破しようとするのはなかなか難しく、手厳しい対応に会うことも想定できます。

もし、以前名刺を交換していて部署と名前を知っているとしたらそれだけで接続率は大幅に変わります。

実際にお会いしていなくても、担当社名や担当部署を聞き出せれば、つないでもらえる確率は高まります。

最近は資料やホワイトペーパーをダウンロードしてもらい、そこで入手した連絡先に電話をかけるという手法も多く見かけます。

「情報収集でダウンロードしました。」

せっかく本人につながったのに、そう切り替えされてしまい次の一手が打てないことも往々にしてありますが、電話がかかってくる理由に身に覚えがある分 接点がないわけでもありません。

ダウンロードした資料を用意した企業も、そこで有益な情報をすべて渡してしまうと駆け引きのカードを失ってしまいます。

そのため、電話でヒアリングを行いながら、相性のよさそうな事例だったりもっと詳しく語っている資料などをちらつかせ、釣果を高めようとします。

◆顧客データのない相手にアプローチする有効な手段はないのか

ネットユーザーが最も接触しているという点ではリターゲティング、リマーケティング広告が最もありふれたアプローチ方法ではないでしょうか。

ほかのサイトを見ていても一度訪問したサイトや、関連する商品・サービスなどの広告が追いかけてくるという経験はネットユーザーの皆さんには見覚えのあることだと思います。

広告枠の多いサイトでは、気づくと上も下もサイドバーも一面同じ企業の広告で覆われていたというような過剰な追尾も経験があるかもしれません。

リターゲティング広告は、回数やタイミングなど広告配信の条件を詳細に設定できるようになっています。

訪問したサイトの広告枠を通じ、広告配信サーバーが発行するサードパーティクッキーを受けとると行く先々のサイトで広告が追いかけてきます。

ITPという取り組みでクッキーの制限が年々厳しくなってきているのですが、まだまだ現実問題、我々の日常生活に干渉してくる機会は多くあります。

ITPについてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。

また、素性がわからないお客さんでも、オンライン上で話しかけることのできる手段の一つとしてweb接客ツールが注目されています。

サイトに流入してきたお客さんに対して裏側で待機しているオペレーターやAIボットがチャットで話しかけ、対話に引き込みオンライン上のコミュニケーションが行えます。

まずは、しっかりサイトの情報を読みこみたいというお客さんもいるため、タイミングを間違うと離脱の要因にもなってしまいますがサイトを離れてしまう前に連絡先を手にするためにwebサイト上で積極的にコミュニケーションをとる方法として様々なサイトで実装されています。 

その他にも,マーケティングオートメーションツールなどに機能として備わっているポップアップ、プッシュ通知機能をサービスサイトに実装するという手法も増えてきています。

たとえば、「ランディングしたページの半分までスクロールされたら、セミナー参加の申し込みを後押しするポップアップを表示する。」や「滞在時間が30秒を経過したら資料DLのポップアップ表示をする」といった設定をしておくことで離脱を減らし、コンバージョンを底上げしてくれます。

続きを読む<◆顔の見えないユーザー相手に少しでも優位に商談する試み >

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ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。