IVRの技アリ活用! 電話で受付を自動化するサービスアイディア

音声自動化 IVR 

IVRという機能を聞いたことはありますか?
IVRとは、サポート窓口などに電話をかけた際、流れる音声案内に沿って番号ボタンを操作する仕組みのことです。
日本語では「音声自動応答」「音声分岐機能」などと呼ばれ、日常的に使われている一方で、その名称自体はあまり意識されていないかもしれません。

IVRは以前から、コールセンターの混雑緩和や業務効率化を目的に活用されてきました。
しかし近年は、人手不足の深刻化や働き方改革、24時間対応ニーズの高まりを背景に、**「受付そのものを自動化する手段」**として改めて注目されています。

チャットボットやアプリのほうが時代に合っているという意見もありますが、
・一度の問い合わせのためにアプリをダウンロードしたくない
・個人情報の入力に抵抗がある
・スマートフォン操作に不慣れ
といったユーザーが一定数いるのも事実です。

利便性が高いサービスが増える一方で、すべての人が同じスピードで順応できるわけではありません。
複数の問い合わせチャネルを用意しなければ、機会損失や顧客離れにつながるリスクも生まれます。

その点、電話という手段は年齢や世代を問いません。
今回は、IVRをうまく活用し、ビジネスに役立てているユニークな実例をご紹介します。

◆旅先での交通手段。IVRで実現する“電話だけ”の配車受付

都市部では、タクシー配車アプリが当たり前になりつつあります。
一方で、観光地や地方では
「アプリを入れたけれど使い方が分からない」
「登録しても近くに車両がいない」
といった理由から、結局電話で依頼した経験がある方も多いのではないでしょうか。

MaaS先進国として知られるフィンランドでは、Whim(ウィム)をはじめとした統合型移動サービスが浸透していますが、
そのモデルをそのまま日本に当てはめても定着しないケースは少なくありません。
特に高齢者比率の高い日本では、「これまでの習慣」を無視した仕組みは導入のハードルが高いのが現実です。

そこで注目されているのが、電話とIVRを組み合わせた配車受付です。

観光地では、都市部のようにタクシーが常に待機しているとは限りません。
ドライバー側も、いつ呼ばれるか分からない中で待機し続けるより、
他の業務をしながら、必要なタイミングで動けるほうが合理的です。

旅行客が送迎を依頼する際は、送迎センターへ電話をかけます。
通話がつながると、IVRが自動で質問を行います。

・人数
・荷物の有無
・送迎場所
・希望時間

といった項目をボタン操作で入力するだけで受付は完了します。

音声自動化例

通話終了後、
・送迎センターには受付内容がメールで通知
・旅行客には受付完了のSMSが自動送信
される仕組みです。

電話番号さえ分かれば利用できるSMSの特性を活かした、非常にシンプルかつ実用的な仕組みと言えるでしょう。

なぜIVR×SMSの組み合わせは「万人向け」なのか

SMSは電話番号があれば確実に届き、
到達率は99%以上、開封率も90%前後と言われています。

メールの場合、迷惑メールフォルダに振り分けられる、
そもそも開封されないといったケースも多く、
一般的なメルマガの開封率は10%前後とも言われています。

IVRで受付を自動化しても、
「本当に受け付けられているのか分からない」
という不安が残ってしまっては意味がありません。

IVRとSMSを組み合わせることで、
・受付完了の可視化
・伝達ミスや連絡漏れの防止
・オペレーター対応の削減
を同時に実現できます。

アプリで同様の仕組みを構築することも可能ですが、
端末依存や操作の分かりにくさが新たなハードルになることもあります。
「誰でも使える」という基本条件を満たしている点で、IVRとSMSの組み合わせは非常に優れています。

コールセンターを持たずに受付を半自動化した廃品回収事業者の例

近年、「終活」「断捨離」といった言葉が一般的になり、廃品回収サービスへのニーズも増えています。
全国展開する大手事業者もあれば、地域密着型で営業する小規模事業者も存在します。

特に後者の場合、
・対応エリア
・回収品目
・スケジュール
によって、対応可否が大きく変わるケースがあります。

そこで導入されているのが、IVRによる一次受付です。

ユーザーは電話をかけ、
・回収希望エリア
・大まかな内容
をボタン操作で入力します。
通話自体は発生せず、折り返し対応となります。

事業者側には、
・入力内容
・折り返し先の電話番号
がメールで通知され、携帯電話ひとつで受付対応が可能になります。

この仕組みの利点は、
「対応できる案件かどうか」を判断したうえで連絡できる点です。

即時対応を求めるユーザーには不向きな面もありますが、
限られたリソースで無理なく事業を回すという点では、非常に相性の良い仕組みと言えるでしょう。

◆まとめ

今回ご紹介した事例のように、IVRを活用することで
・コールセンターの負荷軽減
・受付業務の省人化
・対応漏れの防止
といった効果が期待できます。

人手不足が加速する中、
すべてを人で対応するのではなく、
システムに任せられる部分は任せるという発想がますます重要になっています。

RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)などと組み合わせることで、
受付後の処理まで含めた自動化も視野に入ってくるでしょう。

電話という身近なツールを起点に、
業務効率化の可能性を改めて考えてみてはいかがでしょうか。

電話の受付・反響を“見える化”する「コールトラッカー

IVRや電話受付を導入しても、「どの問い合わせが成果につながっているのか」が分からなければ、改善は進みません。
コールトラッカーは、電話による問い合わせをデータとして可視化し、広告・Web・IVR施策の効果測定を可能にするサービスです。
着信元や通話内容、応答結果を分析することで、電話対応の最適化や機会損失の防止に貢献します。
IVRと組み合わせることで、“受付の自動化”と“成果の把握”を同時に実現できるのが特長です。

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この記事を書いた人
ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。