新型コロナウイルス拡大の長期化により医療機関は連日、激務の中にいます。
ウイルス感染の恐怖と戦いながら、医療の最前線で奮闘する従事者には国内外からも感謝と賛辞が寄せられています。
前代未聞の状況だけに、環境や対応も日々変わっていきますが体調に異変を感じたときはすぐに病院に行かず医師や相談窓口に電話し次の行動の指示を仰ぐよう推奨されています。
医療従事者は、現場の混乱を避けるべく最善を尽くしていますが人の手に限りがあります。
やはり、問合せの重要度に合わせて対応の順序を調整したいものです。
Twitter上ではメディアからの問い合わせも多くあるというような書き込みも見られます。
正しい情報発信がなされることで、救われる方もいますが現場としてはより緊急性の高い患者から適切に案内したいという思いもあります。
また、新型コロナウイルスに感染した疑いのある患者が来院した診療所や病院から保健所に患者を紹介した際に、「断られた(48・7%)」「電話がつながらなかった(26・9%)」という調査結果もあります。( ※中日新聞 2020年4月20日より )
同様に、熊本県内にの保健所(合計11カ所)に開設された「新型コロナ相談センター(帰国者・接触者相談センター)へ電話をかけたが128回目でやっとつながったとの声もあります。( ※熊本日日新聞社 2020年4月23日より )
問合せを受ける側の回線や人手が不足しておりこのような結果が起きています。
問合せのすべてが「助けてほしい、適切な指示が欲しい」というヘルプだけではありませんし、症状や置かれている環境によっても対応すべき重要度が異なってきます。
対応リソースが確保できないのであれば、せめて中間で交通整理し重要度に応じて順序や振り分け先をコントロールすることはできないでしょうか。
今回は、新型コロナの感染拡大という事態だけに緊急性が求められています。
スピード感をもってこの仕組みを実用レベルに引き上げられることが条件の一つです。
これらを踏まえて、今回は電話の可能性に切り込んでまいります。
目次
4/23、新型コロナの対応に関して東京都民へはこのような指示が福祉保健局から案内されています。
また、LINEによるサポート窓口も設置されています。
電話をかけても、思うように迅速な対応が得られないという声も出ているようです。
日を追うごとに問い合わせ件数は増えており4/26日時点の累計値ですでに7万件に届きそうな勢いです。( ※都内の感染最新動向より )
相談窓口が混雑していることで、ほかの窓口へかけるといった動きも広がっており全体数の把握も容易ではありません。
その他にも、金銭的負担が発生している事業者の救済窓口や、緊急経済対策としての特別定額給付金に関する問い合わせを受ける総務省のコールセンターなど、電話で何度かけてもつながりにくいというアンバランスが連鎖的に起こっています。
皆さんも金融機関や、サービスの申し込みで電話を掛けた際に、機械音声で問い合わせの目的などを質問されボタンを押すように促された経験があるのではないでしょうか。
IVRは簡単に言ってしまえばユーザーからかかってきた問い合わせに事前に質問を行い、回答結果によって振り分け先を変えたり案内の内容を変えたりすることができます。
問い合わせ目的が案内ページを読んでもらえれば解決できるような場合は、記載箇所を示しヒトの対応そのものを減らすことができます。
LINEやチャットボットは複雑な分岐を行うことに長けていますが、スマホやパソコン操作になじみのない世代には逆に不便を強いてしまうことも考えられます。
そういった意味で、IVRはガラケーや固定電話にも対応しているためどなたでもメリットを享受できます。