個人端末への電話転送における以上のような課題やリスクを排除し、適切な電話対応スキームを構築する際に一考したいのが、クラウドPBXです。
地理的に離れた拠点間の通話でも内線化できるクラウドPBXは通話料の抑制に注目が集まりがちですが、社内内線化には単純なコスト削減の他にも導入メリットがあります。
例えば、複数人への電話転送による受電効率の向上。
電話転送先の番号がひとつに限定されているケースとは異なり、クラウドPBXでは代表番号への問い合わせ電話を同時に複数番号に対して転送することができます。
ひとりの社員が全ての問い合わせ電話に対応する代わりに、対応できる人が電話を取る仕組みがあれば、電話業務にかかる負担を社内で分散させることが可能です。
また、拠点ごとの所在地や出社/在宅といった条件に関わらず自由度の高い転送ができるため、顧客が電話をかけてから担当者と話すまでにかかる時間を短縮する効果も期待できます。
クラウドPBXが強みとしている内線化や一斉電話転送機能は、自動音声案内(IVR)や通話内容自動録音・自動テキスト化といったオプション機能と相性がいいこともポイントです。
ポータルサイトなどに広告出稿をしていて、一つの拠点などで一元的に問い合わせを受けている企業であれば、複数人が受電できる仕組みは抜け漏れなく対応できるため非常に価値があります。
また、コールセンターのような環境であれば、テキスト化した通話内容を学習モデルにしてオペレーター同士のナレッジ共有が容易に行え、顧客満足度向上や教育に役立てることができます。
情報セキュリティの観点からも、セキュアな通信規格を実現したクラウドPBXを選択すれば、私用端末を利用しているケースにおける『デバイスフリーとセキュリティリスクの天秤』に悩むことなく社内電話環境を整備することが可能です。
テレワーク普及とともにITシステムのDXが盛り上がる一方で、つい見落とされがちな電話業務の最適化。
あなたの会社における電話業務も、この機会にぜひ一度見直してみてはいかがでしょうか。