移行迫るGoogle Analytics
オフラインコンバージョンを確実に計測するには?

Googleアナリティクス

◆大きく変わった設定・運用方法

ここまで見てくるとGA4はUAの純粋な上位互換のように思えますが、GA4への移行にあたってはいくつか注意すべき点もあります。

1つは、UAで管理しているデータをGA4に引き継ぐことはできないということ。

何年にもわたってUAを運用してきたユーザーであれば、広告の最適化やSEO向上に役立つ潤沢なデータが蓄積されているでしょうが、これらのデータをGA4に直接移行することはできません。

ゼロデータ・ゼロナレッジでまたはじめからGoogle Analyticsを運用するという事態を防ぐには、

①CSVファイルなどに出力しておき、GA4外部で参照できるようにする
②データベースを経由してGA4にUAのデータをインポートする
③早い段階でUAとGA4を同時運用し、本格稼働前に十分なデータを蓄積しておく

といった対策を講じておくことが大切です。

そして、GA4に移行する上でさらに気がかりなのは、GA4になってから大きく変更された計測の設定方法。

UAでは、計測したいデータの種類によって明確な区分けが存在し、設定作業自体もそこまで複雑なものではありませんでした。

例えば、サイト内の特定のページに対する閲覧を計測する場合には「ページビュー」という計測単位が用いられ、極端に言えば該当ページのURLを指定するだけでも計測できてしまうほどシンプルなものでした。

ただし、ページビュー以外にクリックなどを計測する際は「イベント」というまた別の単位が用いられ、管理画面での設定だけでなくサイトのHTMLを編集する作業が必須となっていました。

一方のGA4は計測単位が統一され、データの種類に関わらずすべて「イベント」単位で計測が行われる仕様。

なんと、ページビューだけでなくクリックなどのアクションも管理画面上のみで設定できるようになりました。

Webの専門家でなくとも、GA4では手軽にトラッキングできるデータの幅が一気に広がった感じがしますよね。

その分、計測を開始するにはすべて「イベント」を手動で登録していく必要があるため、仕様に慣れるまでは多少時間を要する場合も出てくるでしょう。

◆電話コンバージョンの計測にも追い風? でも・・・

GA4の仕様に関しては賛否両論ありますが、いずれにせよページ閲覧以外のアクションも簡単に計測できるようになったことが大きなメリットをもたらすのは間違いありません。

その代表例が、オフラインコンバージョンの計測。

Google Analyticsというとオンラインコンバージョンの計測というイメージばかりが先行しがちですが、実は電話問い合わせなどのオフラインコンバージョンを計測する際にも非常に有用なツールです。

ユーザーが自社サイトやオンラインショップ経由で電話問い合わせをした場合でも、クリックまたはタップが電話コンバージョンとして確実にカウントされます。

UAでは設定が複雑でオフラインコンバージョンの計測を諦めたという方も、簡便化されたGA4に移行すれば実装しやすくなるはずです。

しかし、注意したいのは「電話番号をクリック/タップした回数≠実際に電話問い合わせに至った件数」という点。

誤って電話番号に触れてしまった時や発信直前で電話から離脱したケースでも、電話コンバージョンとして計測されてしまうのです。

上のような誤計測を毎回手作業で照合して調整するのは大変ですし、主観による修正を施せばデータの客観性を担保できなくなってしまいます。

GA連携

そのため、オフラインコンバージョンを正確に計測するにはコールトラッキングサービスの利用が推奨されます。

コールトラッキングサービスを活用すると、実際に電話問い合わせが発生したタイミングでGoogle Analyticsにシグナルを出すことができますので、より正確なコンバージョン計測を実現することが可能です。

本メディアを運営する株式会社コムスクエアも、Google Analyticsとの連携に強みを持つ「コールトラッカー」を提供しております。

コールトラッカーは、UAサポート終了に合わせてGA4への対応を予定しております。

関心をお持ちの企業担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事を書いた人
ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。