複雑化するグルメサービスからの予約

お店側の負担と苦悩

群雄割拠するグルメ系サービス

知り合いや友人と食事をするとき、あなたはどのようにお店を選んでいますか?

飲食店選びのサービスは、「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」といった定番サイトをはじめ、実名口コミを強みとする「Retty」、料理人にフォーカスした「ヒトサラ」、高級志向の「一休.com」など、数え切れないほど存在します。

近年ではそれらに加え、

  • インフルエンサーの投稿を起点としたレコメンド型サービス
  • 訪日客向けに特化した多言語対応サイト
  • 条件入力によってAIが店舗を提案するレコメンド機能
  • AIによる予約代行・空席探索サービス

など、切り口の異なるサービスも次々と登場しています。

それぞれに魅力と需要はありますが、サービスが増えれば増えるほど、飲食店側にとっては「予約の入口」が増え、オペレーションが複雑化するという副作用が生まれます。

集客につながること自体は歓迎すべき一方で、「予約を正しく把握し、処理する」ことが新たな負担となり、結果としてトラブルの火種になってしまうケースも少なくありません。

当日予約とウォークインが支える飲食店の現実

飲食店によって差はあるものの、来店の多くが当日予約やウォークイン(予約なし来店)という店舗は今も多く存在します。

そのため飲食店は、「常に空席を用意しておく」という非常に繊細なバランス感覚を求められます。

いつ行っても満席で入れないお店は次第に「入りにくい店」という印象を持たれ、お店選びの段階で候補から外されてしまう可能性が高くなります。

一方で、飛び込み客や常連に支えられている店舗の中には、事前予約そのものを好まないという考え方もあります。

ネット予約を受け付けている店舗でも「前日までのみ対応」とし、直前の予約は電話のみ、という運用は今も一般的です。

2018年3月に飲食店.COMリサーチが行ったインターネット調査によると

・電話とネット予約に対応している店舗は62.4%
・電話予約のみ対応している店舗が32.6%
・予約を受けていないという店舗は5%という結果が出ています。

割合自体は変化しているものの「最終的には電話が必要になる場面が残っている」という構造は、現在も大きくは変わっていません。

フーディストグラフ

◆飲食店は複数サイトからの予約をどう管理しているのか

かつて予約手段の中心だった電話に加え、現在ではオンライン予約を利用するユーザーも増えています。

アプリやグルメサイトから営業時間外でも予約できるのは便利な反面、「本当にお店に伝わっているのか不安」というユーザーの声も根強くあります。

一方、飲食店側からは

  • 気軽に予約できる分、直前キャンセルが起こりやすい
  • No Show(無断キャンセル)のリスクが高い

といった悩みが聞かれます。

とはいえ、慢性的な人手不足の中で常に電話に出られる体制を整えるのも現実的ではありません。

こうした背景から、現在の飲食店では予約状況を一元管理できる「デジタル予約台帳」の導入が主流になっています。

代表的なサービスとしては、

  • トレタ
  • エビカ
  • TableCheck

のほか、
ぐるなび台帳、レストランボード、RESTY など、グルメサイト提供の台帳サービスも広がりを見せています。

主要サイトとの連携は進んでいるものの、増え続けるすべてのグルメサービスと完全に連携するのは現実的ではありません。

また、電話予約の内容をオンライン予約と同じように自動で台帳へ反映することは、技術的ハードルが高く、現状では手入力が一般的です。

予約管理をさらに難しくする「在庫席数」の問題

飲食店の予約管理を複雑にしている要因の一つが、在庫席数(=案内できる席の数)の管理です。

限られた席数の中で、

  • どの時間帯に
  • 何名を
  • 何組まで案内できるのか

を把握し、グルメサイトごとに調整する必要があります。

この管理が曖昧なまま運用されると、

  • ダブルブッキング
  • オーバーブッキング

が発生し、結果としてお客様に不快な思いをさせてしまいます。この問題を防ぐには、
タイムラグなく在庫状況を各グルメサイトへ反映する仕組みが不可欠ですが、
完全自動で対応できるサービスは、現時点でも限定的です。

来店前

最大表示と自動調整を実現する「サイトコントロール」

こうした課題へのアプローチとして注目されているのが、サイトコントロール機能です。

これは、席が埋まったタイミングで各グルメサイトの表示在庫を自動的に調整する仕組みで、ホテル予約業界では早くから導入されてきました。

飲食業界向けでは、「レスラク」などが代表例として知られています。

サイトコントロールを活用することで、機会損失を防ぐ、サイトごとの在庫調整作業を減らす、人的ミスを抑えるといった効果が期待できます。

来店あと

「予約に気付かなかった」を防ぐために

当日のオンライン予約を受け付ける店舗にとって、最も怖いのは「予約に気付かなかった」という事態です。

近年では、

  • ビスポ!
  • トレタNOW

といった、「今すぐ入れる店」を探せるサービスも登場しています。

これらは台帳連携や通知機能によって店舗側が予約を見落とさない工夫を重ねています。

また、Rettyのように当日予約を電話で通知する仕組みを用意しているサービスもあり、緊急性の高い連絡手段として電話の有効性は今も健在です。

サーバー障害、システム異常、一刻を争う連絡など、「確実に気付いてほしい通知」には今なお電話が選ばれるケースが多くあります。

通知手段が多様化した今だからこそ、何らかのリクエストをきっかけに電話へ変換して通知したいというニーズは確実に増えています。

予約や問い合わせの「気付き漏れ」を減らしたいと感じている方は、電話通知という選択肢を、改めて検討してみてはいかがでしょうか。

電話反響を「見える化」するコールトラッカーという選択

グルメサイトやGoogleマップ、公式サイトなど、電話が鳴る導線は年々増えています。

しかし、「どこからの電話が予約や来店につながったのか」を把握できていない店舗も少なくありません。

コールトラッカーを使えば、媒体別の電話反響を自動で計測し、効果のある集客施策を可視化できます。

感覚に頼らない判断ができることで、ムダな掲載費を抑え、本当に成果につながる施策に集中できるようになります。

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ビジネスシーンにおける電話の役割は実に多種多様。 電話にまつわる”あれこれ”をお届けしていきます。