ビジネス業界においてDXという言葉が持てはやされるようになってから久しいですが、コールセンターにおいてもこれまでアナログで行ってきた業務をデジタル化しようという向きが見られます。
電話応対をコア業務とするコールセンター業界ですから、デジタル化の対象も当然電話に紐づく業務となってきます。
顧客との対話を例に挙げてみれば、チャットボットやIVR (自動応答電話) の活用が挙げられるでしょう。
これまでのコールセンターでは、掛かってきた問い合わせ電話はすべて有人のオペレーターが対応したり、オペレーターが一次受けした電話を用件に応じて担当部署に案内していました。
簡単なQA対応をチャットボットに代行させればオペレーターはより優先度の高い電話に向き合うことができますし、IVRを取り入れて問い合わせ電話の振り分け・転送作業を自動化してしまえば、オペレーターにかかる業務負担を軽減することが可能です。
また、顧客・問い合わせ管理ツールを利用するのも一つの手です。
電話応対の後に待ち構えているフォーム入力や社内共有といった作業も、オペレーターによる手書きのメモに依存せずツール上で管理することで、人為ミスを減らせるだけでなく、メモを電子フォームに移植する2度手間の削減にも繋がります。
ご紹介したようなDX施策は、実は既に多くのコールセンターで取り入れられています。
このようなツールやサービスは大抵の場合、オールインワンのコールセンター向けシステムとして提供されているため、パッケージ化されたシステムを導入することで必要十分レベルのデジタル移行を実現できてしまいます。
しかし、一部のコールセンター事業者、特に通信販売の受注を目的として設置されたコールセンターなどは、簡単にはシステム導入に踏み切れない事情を抱えているようです。